多くの企業は2020年が去ったことを当然ながら喜んでいるが、ゲーム会社は複雑な心境かもしれない。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、ゲーム業界にとって紛れもない恩恵となっている。移動制限で多くの人が家に閉じこもり、娯楽施設が閉鎖されたことで、2020年はゲーム業界にとっては当たり年となった。ファクトセットがまとめたコンセンサス予想によると、ゲーム開発最大手6社の2020年売上高は合計240億ドル(約2兆4700億円)と前年比19%増になる見通しだ。2019年の同6社の合計売上高は約3%の減少だった。この数字には、11月初旬に発売されたゲーム機「Xbox(エックスボックス)」と「プレイステーション」の最新版の売上高は含まれていない。いずれも需要旺盛でいまだに入手困難な状況にある。他のゲーム機器メーカーもその勢いに乗じている。ゲーマー向けの特殊ヘッドホンなどのアクセサリーを製造する米タートルビーチは、1-9月期の売上高が前年同期比71%増の2億2700万ドルとなった。昨年9月に上場したゲーム用パソコンやノートパソコン、その他関連アクセサリーを手掛ける米コルセアゲーミングは、同期間の売上高が54%増の約12億ドルに跳ね上がった。
ゲーム業界のコロナ特需、21年も続く可能性
新型ゲーム機の普及や再ロックダウンが追い風にも
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