マイク・ポンペオ米国務長官が先週、米国と台湾の当局者間の接触に関する制限を解除すると発表したことは、中国の怒りを招くだろう。しかし、この米国の行動が台湾の安全保障にどんな影響をもたらすか判断するのは非常に難しい。蒋介石指揮下の国民党軍が中国での戦いに敗れて、メリーランド州とほぼ同じ面積で中国本土から100マイル(約161キロ)ほど離れた島に逃げ込んだのは1949年のことだった。それ以来米国と中国は、台湾をめぐって対立している。米政府は、1970年代初頭のヘンリー・キッシンジャー氏の画期的な外交以降、「一つの中国」政策を支持してきた。米国は武力による台湾問題の解決を否定しているが、「戦略的あいまいさ」の政策の下で、中国政府が武力による台湾併合を試みた場合に取り得る対応について明確に表明していない。
【オピニオン】台湾侵攻阻止、同盟と軍事強化が不可欠
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