ジョー・バイデン氏は20日、米国が危機に直面する中で大統領に就任する。就任演説では、選挙戦で繰り返し訴えてきた国家の結束と回復を強調する見通しだ。ドナルド・トランプ大統領の支持者らによる連邦議事堂占拠を受けて、会場周辺には2万5000人の州兵が動員されるなど、就任式は厳戒態勢の中で行われる。通常なら観客で埋め尽くされる国立公園「ナショナル・モール」も無人だ。バイデン氏の側近らによると、同氏はこうした異例の状況を踏まえ、演説では新型コロナウイルス対策に加え、人種問題や政治を巡り分断する国民の気持ちを落ち着かせることを目指す考えだ。バイデン氏の側近らは演説の詳細について明らかにしていないが、国家の結束、超党派、楽観といった選挙戦の主要テーマが盛り込まれるとしている。バイデン氏は政権移行が始まった昨年11月から草案の策定に当たってきたという。