新型コロナウイルスの「震源地」となった武漢市では現在、コロナとの「戦いにおける決定的勝利」をテーマにした展覧会が開催されている。会場となった建物は流行のピーク時に臨時病院として使用された。しかし武漢で新型コロナが出現してから1年、勝利の誇示は不適切と感じる人は多い。市民の一部は、勝利を宣言するには早すぎる、大げさに喜ぶのは適当ではない、と考えている。混乱の中で大切な人を亡くした人を含め、政府がオープンな形で迅速に行動しなかったことに怒りを感じている昨年3月、孫春蘭副首相が、事態が鎮静化していることを示そうと封鎖中の武漢を訪問すると、人々から不満の声が浴びせられた。アパートの窓から「全部うそだ」と叫ぶ住民もいた。 住民の怒りは今もくすぶり続けており、危険があるにもかかわらず、あえて公然と政府を批判する人もいる。
コロナ「震源地」武漢、封鎖から1年 くすぶる市民の怒り
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