米ヘッジファンド大手のメルビン・キャピタル・マネジメントは1月に運用資産の53%を失った。大量に空売りしていた銘柄の株価が急騰したためだという。同社について詳しい複数の関係者が明らかにした。メルビンは、著名投資家スティーブン・A・コーエン氏の下で優秀なポートフォリオ・マネージャーだったゲイブ・プロトキン氏が創業した。運用資産額は年初時点で約125億ドルだったが、足元では80億ドル余りとなっている。後者の数字には、同業のシタデルとコーエン氏率いるポイント72アセット・マネジメントが1月25日に急きょ出資した27億5000万ドルが含まれる。ある顧客によると、メルビンは運用資産のリスクを大幅に抑えている。メルビンに詳しい関係者によると、レバレッジ・レシオは2014年の運用開始以降で最低となった。また、各ポジションの流動性も大幅に上昇しているという。