新型コロナウイルス禍による行動制限で、米国ではウィスキーやテキーラなど、高級スピリッツ(蒸留酒)の販売が好調で、40年ぶりの高水準に達している。コロナの感染拡大で、消費者はコンサートや旅行、スポーツ観戦などを楽しむことができなくなっており、高級蒸留酒の「家飲み」が増えている。業界幹部が明らかにした。業界団体の蒸留酒協議会(DISCUS)によると、米国内の蒸留酒メーカーの2020年売上高は前年比7.7%増の312億ドル(約3兆2700億円)に達した。伸びは過去最大で、売上高は少なくとも40年ぶりの高水準だという。このうち40ドルを超える商品(750ミリリットル入り)が全体の伸びの約4割を占めており、19年の34%から上昇した。高額帯の商品はメーカーにとって最も利幅が大きい。