任天堂は「ステイホーム」需要に乗り、市場予想をはるかに上回る好調さでハイスコアの記録更新に迫っている。だが、同社が10年以上前に最高記録を出した年の教訓に留意しなければ、投資家が再び興奮を味わえる日はまだまだ来ないかもしれない。日本のゲーム業界の雄である任天堂の10-12月期の営業利益は前年同期のほぼ2倍となり、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスによると、最も強気の予想をも上回った。2008年に記録した四半期の過去最高益に手が届くところまで来ている。当時は「Wii」や携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」が飛ぶように売れた。新型コロナウイルスの流行は、ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」やゲーム機「ニンテンドースイッチ」の巣ごもり需要を押し上げた。競合するソニーとマイクロソフトの新型ゲーム機は、生産および配送の障害により年末商戦期の出荷数が制限された。任天堂は過去3四半期で「スイッチ」合計2410万台を販売し、累計販売台数を約8000万台とした。一方、既に生産終了した「Wii」の販売総数は1億0160万台だった。