高齢者に対して偏見があるとすれば、どこに住んでいるかが影響しているかもしれない。全米50州のデータを調査した最近の研究では、高齢者に対する暗黙の偏見――無意識での否定的な考え方――はニュージャージー、ノースカロライナ、サウスカロライナ、フロリダを含む南東部と北東部の州で最も広く見られた。若者と高齢者の写真を見せ、写真と関連のある言葉を選んでもらうテストを実施し、15歳から94歳までの約80万3000人が回答した。一方、暗黙の偏見で上位だった州の方が、健康状態の悪い大人の割合が高く、メディケア(高齢者向け公的医療保険)の1人当たりの支出も多かった。スタンフォード大学の研究員で、この研究の筆頭執筆者のハナ・ギアソン氏は「米国で年を取るというのはどういうことかを考えるとき、どこに住んでいるかは重要な問題だ」と指摘している。研究結果は昨年7月、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ソーシャル・サイコロジーで発表された。
高齢者に対する偏見、米国内で地域差
コロナ治療に影響する恐れも
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