昨春、小さな資産運用会社のファンドマネジャー2人がタッグを組み、ゲームストップに対し、大胆にも取締役刷新の要求を突きつけていた。ゲームストップが経営立て直しに苦戦するただのゲームソフト小売り大手で、オンライン掲示板レディットがこれほどの注目を集める以前の話だ。2人は、ゲームストップにはもう少し上値を伸ばす余地があると唱えていた。その主張は認められた。その後、事態は急激な展開をたどる。4ドルだった株価は一気に400ドルを突破。規制当局への届け出によると、ジョン・ブロデリック氏のパーミット・キャピタルとカート・ウルフ氏のヘスティア・キャピタルはおそらく、少なくとも含み益でそれぞれ1億ドル(約105億円)以上の利益を得た。2人はゲームストップの将来にかけることで自らの評判を危険にさらすとともに、ウォール街の度肝を抜いた今回の急騰劇で種をまいた人物とも言える存在だ。