グーグルはクラウド事業によりスポットライトを当てている。だが皮肉にも、こうした動きは同社がいかに広告事業というドル箱を依然、必要としているかを浮き彫りにしている。そのドル箱は強力だ。グーグルの親会社アルファベットが2日発表した10-12月期(第4四半期)決算は、広告収入が前年同期比22%増の462億ドルとなった。アナリストはもともと広告収入の力強い回復を予想していたが、そうした見通しを9%上回った。グーグルの2020年上半期の広告収入は、新型コロナウイルス禍で旅行業界など大口の広告顧客が打撃を受け、前例のない落ち込みを見せていた。グーグルは回復の要因に、ブランディング広告とダイレクトレスポンス広告(訳注:ブランドイメージ向上ではなく消費者から具体的な反応を得ることを目的としたもの)双方を挙げた。ユーチューブの広告収入だけで前年同期比46%増の約69億ドルだった。