刑事生活20年。ガサ入れ、犯人確保、張り込み……
修羅場という修羅場を潜り抜けてきた元警部による
「心を強く保つ習慣」。
常に死と隣り合わせの環境下で巨悪と戦い、人を疑い、
時には一般人に罵倒されながらも正常な心持ちで戦うために
開発してきた、圧倒的自信と活力が楽しく備わる
最強メンタルメソッド……
その名は、「刑事(デカ)メンタル」!
★人間関係の悩みやストレス、不安を抱えているすべての人へ
・緊張で心臓のドキドキが止まらない
・人の目が気になる
・失敗したらどうしようと不安になる
・勇気が欲しい!
・人と話すのが苦手だ
・恥ずかしい気持ちを引きずってしまう
・自信がない
・もっと強くなりたい!
・やる気が出ない
・本番に弱い自分が嫌いだ
ーーそんな人でも「刑事(デカ)メンタル」があれば、いやでも前向きになる!

歯医者Photo: Adobe Stock

感情的になったら負け

 我々は人間として生きている以上、必ず合わない人がいる。それはそうだ。日本の人口は約1億2500万人だし、世界人口まで広げたら約77億人だ。それだけの人間がいたら合わない人がいて当然なのだ。

 好きなタレントランキングで一番の人が、嫌いなタレントランキングでも一番をとることがある。つまり合う人がいれば合わない人もいていいのだ。そもそもみんな合う人ばかりで全員ニコニコしていたらきっと気持ち悪いことになる。

 思い起こせば、刑事時代に不憫(ふびん)でならない、何とも言い難い事件があった。

 ある大手の会社で部下が上司を傷つけてしまったのだ。部下は入社以来、理不尽なイジメを受けており、それが動機となったのだ。

 逮捕された部下は当然だが会社をクビになり、職を失った。新聞、テレビでも報道され、それを機に奥さんとも協議離婚したそうだ。

 こんな事件を扱うたびに思う。

「感情的になったら負けだな」

 人間は冷静さを失うと発作的に普段はしないことをするものだ。そして、「イライラ」「むしゃくしゃ」しないことだ。どんなトラブルでも最大の防御は冷静さを保つこと。刑事としての教訓だ。

 この事件のようにキミにも合わない人がいて日々疲れているとしよう。もしその人間関係を切り捨てることが難しければ、嫌いなやつリストの一番上に書いて、せめて心の中でだけでも切り離してみてくれ。

 ただし、いくら嫌いだからといってもわら人形を釘で打ち込む丑の刻参りはやめてくれ。さすがに相手もビビるぜ。