バイオテク投資家で富豪のパトリック・スーン・シャン氏が、保有しているロサンゼルス・タイムズの売却を検討している。内情に詳しい関係筋が明らかにした。同氏は約3年前、5億ドル(現在のレートで約530億円)でトリビューン・パブリッシング(旧トロンク)から同紙を買収した。100年先も事業が存続することを目指すとし、経営立て直しに巨額の投資を行ってきただけに、突然の方針転換となる。関係筋によると、同紙のデジタル版会員の伸び悩みや赤字体質の長期化に対して、同氏はいらだちを募らせていたという。タイムズの広報担当者は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の売却模索報道を受け、スーン・シャン氏とその家族は「今後もロサンゼルス・タイムズへの投資を続ける。売却する計画はない」と述べた。