エチオピアの首都に新設された洞窟のような航空貨物ターミナル。これは新型コロナウイルスワクチンの迅速な配布を目指す中国の巨大供給ネットワークの中核を成す。そして中国のもう1つの狙いは、途上国における影響力の拡大だ。一方には、中国政府系の製薬会社のワクチンを保管するサッカー競技場ほどの大型冷凍庫。もう一方には、中国とエチオピアの技術者がコンピューター画面の壁に向かって徹底したワクチンの温度管理を行う管制室がある。エチオピア航空の幹部によると、今週には100万回分余りの中国製コロナワクチンがここを通過する。すでに数千回分は通過済みだ。中国の巨大IT企業アリババグループ・ホールディングとエチオピア航空の提携を通じて、さらにワクチンが到着する見通しという。
中国「ヘルス版シルクロード」で攻勢、米国尻目に
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