コロナ下の学習塾業界で
デジタル化が加速
10都府県に非常事態宣言が継続される中、本格的な受験シーズンを迎えた。昨年3月に全国の学校が一斉休校、翌4月には1度目の緊急事態宣言が全国へ発出された。学習環境の大きな変化に子どもたちだけではなく、保護者も不安を募らせたのではないだろうか。
そんなコロナ下の教育現場では、デジタル化が一気に進んでいる。特に民間の学習塾は死活問題のため、公教育よりもさらにEdTech(エドテック)を積極的に導入して、変化が多いコロナ下でのニーズに柔軟に対応して乗り越えてきた。
学習塾業界は、元々アナログ産業と揶揄されていた。そんな状況から近年、少しずつデジタル化の動きを見せるなど変化の兆しはあった。そして、今回のコロナ禍で、オンライン授業が日常的に行われるなど、一足飛びで進むことになった。
学習塾は、教育サービスを受ける生徒や保護者からすれば授業がメイン商品となる。一方で、塾や教師側から見ると、授業よりもバックオフィス業務(保護者への連絡や指導報告書作成、成績管理や入退出管理、授業料の請求など)が多く、業務全体の7割を占める。この7割を占めるバックオフィス業務が、アナログだったことが効率化の足枷にもなっていた。