新型コロナウイルスワクチンを開発している米バイオ医薬品会社モデルナは24日、南アフリカ型の変異株に対する予防効果を高めたワクチン候補(開発名「mRNA-1273.351」)を一定数量生産したと明らかにした。この変異株は同社の最初のワクチンにある程度の耐性を示していた。同社によると、このワクチン候補は臨床試験(治験)に向けて米国立衛生研究所(NIH)に送付された。治験は数週間以内に始まる可能性があるという。モデルナは、変異ウイルス向けワクチンの研究室での開発を終えた最初のワクチンメーカーかもしれない。ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などは、自社のワクチンの微調整や、一度免疫ができた人に再度接種するブースター(追加免疫)効果を狙う取り組みを進めていると明らかにしている。これまでのワクチンは、南アフリカ型の変異株に対しては従来型ウイルスと同等の効果を示していないようだ。対応が難しい新たな変異株が出てくる可能性もある。