「ウソを見抜く能力にたけた実力者」として、突如参戦することになったフィッシャーズ主催「ババ抜き最強決定戦」。ババ抜きとは、「JOKERを持っていてはならない」「JOKERを持っていたら、相手に取らせないといけない」、子どもの頃に誰もが経験したことのあるトランプゲームの一種だ。ある種、メンタルを鍛えるゲームなのかもしれない。対戦者は、くせ者ぞろい。『刑事(デカ)メンタル 絶体絶命のピンチでちびってしまう人でも動じないハートが手に入る!』を上梓した森透匡氏の結果はいかに! メンタルの強さが、今、あかされる。
出場を記念して、本連載では、嘘の見抜き方を伝授。敏腕刑事の心理術を学べば、どんな相手を前にしても、緊張しないし、動揺しないし、不安になる必要もなくなる。メンタルを強くするにも、ぜひ知っておきたい技術の一つだ。
質問を巧みに行うことで、
相手のウソのサインを引き出す
次に「しぐさ」のウソのサインだ。全部で10種類ある。代表的なものは「反応しない、反応が遅い」。質問に対して反応しない、あるいは反応が遅い場合をいう。つまり、質問に対して考える時間が欲しいのですぐに答えられないわけだ。
また「肩が揺れる」。政治家が記者会見などで立って話をしているときに出やすいしぐさだが、困った質問がくると肩が左右に揺れるのが特徴だ。居心地が悪くなるのでそんなしぐさになる。その他にも「身振り・手振りがなくなる」「身の周りを片付ける」「顔に手をやる」などのしぐさもウソのサインだ。
ウソのサインを見つけたらウソをついている可能性が高いので、さらに質問をして真実を明らかにするというわけだ。
質問を巧みに行うことで、相手のウソのサインをさらに引き出すことができる。より効果的にウソのサインを引き出す質問のコツがある。それは唐突に、相手がまったく予期していないときに聞くことだ。ウソのサインが出やすくなる。なぜなら質問されることが予想できたら、うまく振る舞うことができてしまうからだ。
たとえば、夫が朝帰りしたときに、妻はその場で「今までどこで飲んできたの?」と聞くのではなく、その日の晩ご飯のときに突然質問したほうがいい。もう済んだものだと思っていたことをいきなり聞かれると動揺する。ウソのサインが出やすくなり、ウソを見抜く質問の効果が高まるというわけだ。
さらにウソを見抜く究極の方法は証拠をうまく使うことだ。ウソ付きが一番恐れているものは証拠だからだ。
キミが妻(夫)から浮気を疑われているときに気になるのは「何を見たのか、何を知っているのか?」。つまり、どんな証拠を握られているかではないだろうか。キミは証拠があれば認めるが、なければシラを切ると心は決まっている。
証拠の使い方という視点だと、なんらかの証拠を手に入れても基本的に証拠は示さないのが原則だ。キミが妻から疑われているときに「これなに!!」とキャバクラの女の子の名刺を示されたらどう思うだろうか? 「あ、そっちか、あっちじゃないのか」と安心するだろう。お門違いの証拠を突き付けられると頭が整理できてしまう。
疑う側として一番効果的なのは「私はみんな知ってるのよ」と告げて「ふふっ」と笑うことだ。何を知られているかわからない状況は怖い。さすがのオレも嫁さんからこんなことを言われたら怖い。そうやって動揺させてウソを認めさせるのだ。
まぁそんな怖い思いをしたくなかったらウソはつかないに限るがね。