米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(63)を思いやりのある人物であるとはだれも思わないだろう。それ故、知事は、元側近の女性2人からセクハラを告発された自身に味方する人はほとんどいないと思い知っているはずだ。それでもクオモ氏は、性急な判断を受けるのではなく、事実を巡り公正な調査を受けるに値する。たとえ同氏が他者に対して同様な適正手続きを申し出なくてもだ。クオモ氏は、少し前にリンジー・ボイラン氏が明らかにしたセクハラの訴えについて否定している。ニューヨーク・タイムズは27日、2人目の告発者となるシャーロット・ベネット氏(25)について伝えた。嫌疑がかけられているクオモ氏の行動はマット・ラウアー氏(セクハラで解雇されたキャスター)ほどではなく、ハーベイ・ワインスタイン氏(セクハラで映画界を追放されたプロデューサー)にははるか及ばない。だが事の詳細は、もし事実であれば、現在の基準で企業の最高経営責任者(CEO)が解雇される行動であったことを示唆している。ベネット氏は、クオモ氏が昨年6月に不適切な発言をしたと述べている。