世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言してから約1年がたち、初期のデータや調査では、先進国の多くで出生率が急低下していることが示されている。公衆衛生と経済の両面で危機が重なり、子作りの計画を先延ばしにしたり、断念したりする人が増えている。コロナ流行とその経済的影響が長引けば、出生率の低下は一時的なものにとどまらないと人口統計学者は警告している。オーストリアのウィーンにある「ヴィトゲンシュタイン人口統計学および世界人的資本センター」の研究者、トマス・ソボトカ氏は、「先進国全体で出生率と出生数が急激に低下していることをあらゆる証拠が示している」とした上で、「この不確実な期間が長引けば長引くほど、出生率に長期的な影響を及ぼすことになる」と述べた。
コロナで先進国出生率が低下、長期化懸念の声も
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