ジョー・バイデン米大統領は、10日間にわたる熟慮の末、シリア内の2カ所を標的とする空爆を国防総省に指示した。だが決行当日の2月26日、爆弾が投下される約30分前という直前のタイミングで、現地から緊急の偵察情報が飛び込んできた。標的の1つの施設内中庭に、女性1人と複数の子どもがいるという。F15E戦闘機が現場へ向かう中、バイデン氏は2つ目のターゲットへの空爆は見送り、もう1カ所のみを空爆することを決断した。このエピソードについては、これまで報じられていなかった。中東の複雑な利害関係の中でバランスを取ろうとするバイデン政権は、秩序だった意思決定のプロセスを踏んでおり、突然の計画変更はそこに想定外の結末をもたらした。バイデン氏が最高司令官として武力行使を命じたのは、明らかになっているでは今回が初めて。
バイデン氏初の武力行使決断 シリア空爆の舞台裏
綿密に練られた計画は土壇場で変更された
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