中国の金融大手アント・グループは12日、最高経営責任者(CEO)兼業務取締役の胡暁明(サイモン・フー)氏が同日付で辞任したことを明らかにした。同国電子商取引最大手アリババグループの関連会社のアントを巡り、中国当局の監視の目が厳しくなる中でトップの1人が去った。アントは昨年11月、中国当局により、史上最大規模になる見込みだった新規株式公開(IPO)の中止に追い込まれていた。当局はIPO中止の前日に、胡氏をはじめとするアント幹部陣を呼び出していた。アントは発表文で、胡氏から一身上の都合を理由に辞任を申し入れられたため、取締役会が受け入れたとした上で、同氏の貢献に謝意を示した。CEO職は井賢棟(エリック・ジン)会長が引き継ぐ。胡氏が2019年12月にCEOに就く前は、井氏が会長兼CEOを務めていた。
アリババ傘下アント、胡CEOが辞任 「一身上の都合」で
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