米国の住宅不動産市場は2006年以来の活況ぶりを呈している。06年といえば、バブルが崩壊し世界がリセッション(景気後退)に陥る直前だった。だが現在の市場は、ほとんどあらゆる意味で前回のブームとは対照的だ。  ボストン近郊の不動産会社オーナーで仲介業者のアンソニー・ラマッチャ氏は2004年に業界に参入した。当時、住宅購入者は1年そこそこで一段と大きく高額な家に買い替えていたという。多くは頭金を少しだけ支払ったか、あるいは全く支払わなかった。住宅価格が頭打ちになると同時に、市場は崩壊した。