インド太平洋をめぐる外交面の動きが加速している。12日には「クワッド」と呼ばれる非公式だが影響力を増しつつある日米豪印4カ国の枠組みによる最初の(オンライン)首脳会談が行われ、共同声明が発表された。声明はワクチン外交から気候変動題まで、さまざまな分野での協力関係強化を約束する内容だった。これは始まりにすぎない。アントニー・ブリンケン米国務長官と、ロイド・オースティン米国防長官は今週の訪日で日本側の同じ立場の閣僚らと会談し、4月に想定されている菅義偉首相の訪米の準備を整えることになる。ブリンケン、オースティン両氏はその後ソウルを訪れる。オースティン氏は韓国訪問の後、インドに向かう。一方、ブリンケン氏はアラスカ州で、安全保障問題担当の米大統領補佐官ジェイク・サリバン氏と合流し、中国高官との会談に臨む。ブリンケン、サリバン両氏はその場で、オーストラリアなど米国の同盟国に対する中国の貿易面での圧力行使の問題を取り上げるとみられる。