米半導体大手クアルコムが通信半導体(モデムチップ)市場を違法に独占していたとして連邦取引委員会(FTC)が提訴していた問題で、FTCは連邦最高裁への上訴を見送る見通しだ。内情に詳しい関係筋が明らかにした。最高裁への上訴はあと2週間足らずで期限を迎えるが、FTCは司法省と協議した結果、上告しない可能性が高まったという。期限内にFTCが行動を起こさなければ、サンフランシスコの第9巡回区控訴裁判所が示していたクアルコム勝訴の判断が確定する。FTCはオバマ政権末期の2017年にクアルコムを提訴。一審の連邦地裁は、クアルコムの商慣行は違法だとして是正するよう命じる判決を下していた。だが昨年には、サンフランシスコ控訴裁が、クアルコムの商慣行は利益を最大化するための合法な行為であるとの認識を示し、FTCの訴えを却下。クアルコムが逆転勝訴していた。
クアルコムの勝訴確定へ、FTCが上告見送りの意向 関係筋
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