より多くの成果を達成する秘訣、それは何もしない時間を見つけることだ。毎日を1秒でも長く使おうとすると、ポットのコーヒーが沸くのを見守ったり、窓の外を眺めたりすることが、直感的に受け入れがたい行為に思える。だが脳科学の研究によると、そうした無為に過ごす時間は、あなたの脳が重要な整理作業をする上で役に立っているという。また新型コロナウイルスの影響で仕事と家庭の境界線が曖昧になり、心の休息時間を作ることは一段と難しくなっている。たとえ短い休憩でも、脳が長期的な学習や生産性を高めるためには有効だ。一息入れた後は、より多くのことを学習でき、学んだことをより迅速に活用できる。「休憩時間になると、モチベーションを高めるため、何かに思考を集中させようとするかもしれない。だが専門的には、何も考えないことが一番良い過ごし方だ」。米オークランド大学のバーバラ・オークリー教授(工学)はこう話す。同氏は人気のオンライン講座で、いかに心を開いて学習に向かうかを指導している。