利上げやインフレに不安を抱く必要はないようだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)は17日、このところ市場で示されていた不安感を気にすることなく、金融緩和のアクセルを踏み続ける姿勢を示した。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が過ぎ去った後、今年と来年の景気拡大を予想しているにもかかわらず、そうしたのだ。 再び幸福な日々が訪れそうだ。FOMCのメンバーは、2021年の成長率の中央値を、昨年12月時点での4.2%から6.5%へと引き上げた。彼らは、現在6.2%の失業率が今年末までに4.5%に低下すると予想。昨年12月時点の予想(5%)を下方修正した。2022年も3.3%という力強い成長が続き、失業率は3.9%に低下すると予想している。これはV字型の回復だ。連邦準備制度理事会(FRB)がようやくこうした判断を示し、ジェローム・パウエルFRB議長が、もはや財政面の大盤振る舞いを求めるロビー活動をしなくて済むと感じているのは、良いことだ。
【社説】FRBに心配事なし 当面引き締め想定せず
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