――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  ジョー・バイデン米大統領は、新型コロナ追加経済対策を盛り込んだ1兆9000億ドル(約207兆円)規模の経済救済法について、リンドン・B・ジョンソン氏が大統領だった時代以降で初めて、トリクルダウン効果を狙った富裕層の減税よりも労働者階級の恩恵を重視した大規模な連邦法になったと主張した。同法が成立した後、バイデン氏は「これはパラダイムを変えるものだ。この法案は、長い期間を経て初めて、米国の労働者の優先順位を1番目に据えた。これは大げさではなく、真実だ」と語った。  実際には、これは大げさだ。