トロント大学のセキュリティー研究グループ「シチズン・ラブ」は22日、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の基盤を成すコンピューターコードについて、米国の国家安全保障上の脅威にはならないとの見解を明らかにした。ドナルド・トランプ前米政権を含む複数国の当局者はこれまでに、TikTokが中国政府の諜報(ちょうほう)活動に使われる可能性があると指摘していた。シチズン・ラブは中国のソーシャルメディアアプリによる検閲や監視に関する報告書を定期的に公表しているが、TikTokの技術分析で「過度に悪質な行為」の証拠は見つからなかったとしている。TikTokは短編動画のストリーミング向けに、やみつきになるようなアルゴリズムを中心に構築されている。シチズン・ラブによれば、一方的なデータ収集の面でTikTokはフェイスブックと同程度にすぎないという。