米経済の見通しは上向いているが、金利も同様だ。そのため、米株市場が混乱している。ここ最近まで投資家に人気のあった急成長企業の株価が打撃を受ける一方、新型コロナウイルス禍で不振にあえいだ企業の株価が上昇している。その理由を理解するには、投資の価値を評価する大きな2つの要素を考えなくてはならない。第一に、向こう数年でどれだけリターンが得られるかを考える必要がある。第二に、現金の現在価値は将来価値を上回るため、その期待値に割引率――通常は米10年債利回りにリスクプレミアムを上乗せ――を適用する必要がある。企業の成長予想と割引率の変化はバリュエーションに大きな影響をもたらす可能性があり、そのことが相場の局面が激しく変わっている原因を知る手掛かりとなるかもしれない。こう指摘するのはジョンズ・ホプキンス大学金融経済学センターのロバート・バーベラ所長だ。
米株相場の大変動、まだ序の口か
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