コロナ禍で在宅勤務をする人が増える中、「座る」時間が以前と比べて長くなっている人も多いのではないでしょうか。誤った座り方は、肩こりや腰痛の原因になり、仕事のパフォーマンスだけでなく健康にも悪影響です。正しい座り方とは何か、詳しく解説します。(医師 池井佑丞)
在宅勤務者の2人に1人が
腰痛や肩こりの悪化を感じている
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、在宅勤務を行う企業が増えてきました。それに伴い座って作業を行う時間も増加しています。
そうした中で、在宅で仕事を行う環境が整っておらず、苦労しているという声をよく聞きます。特に一人暮らしの若い人は、家に仕事用の椅子や机がないというケースも多く、床に座っての仕事を余儀なくされていることもあるようです。
実際に、NTTドコモとエムスリーのジョイントベンチャーであるemphealが昨年5月に行った調査によると、前回の緊急事態宣言中、自粛期間以前と比較して「腰・肩・首すじのこり・痛み」が「増えた」と回答した人は、調査対象者全体の5割以上を占める結果となりました。
「腰痛、肩こりなんて、大した問題ではない」と感じる方も多いかもしれませんが、実は腰痛、肩こりによるパフォーマンス・生産性の低下は想像以上に大きいことが分かっています。