ナイジェリア北部一帯では身代金目的の拉致ビジネスが盛んだ。学校の生徒たちが最も人気の「商品」となっている。3月11日の深夜、カドゥナ州の軍養成大学から約270メートルの距離にある大学に、銃を持った男11人が乱入し、数十人の学生を寮から連れ去った。それから12時間もたたずに、実行犯たちはフェイスブックに画質の悪い動画を投稿し、今や当たり前となった要求を出した。連邦林業大学から連れ去られた人質の1人は、上半身裸で森の中の空き地に座らされ、おびえながら「彼らは5億ナイラを要求している」と語った。これは約100万ドル(約1億0900万円)に相当する額だ。マスク姿でカラシニコフ自動小銃を持った男たちは、39人の学生の周囲を歩き回った後、牛追いのムチで学生たちを打ち始めた。学生の大半は若い女性だった。