ただ、オンラインはある意味、職場よりも密室状態だともいえます。入社したばかりであまり人となりをよく知らない上司と一対一で話す。上司がきつい言い方をしてしまい、新入社員の精神状態に悪影響を与えてしまうこともあり得ます。場合によっては、パワハラにもつながりかねません。

 オフィスであれば周りの目があるため上司も自制が利いたり、周りの人もフォローできたりしますが、オンライン上の一対一の面談ではそれも難しい。新入社員に限った話ではないですが、これはオンラインでコミュニケーションを取る上でのリスクだといえます。

――そうした課題に対してはどのような対策を講じるべきでしょうか。

 ミーティングや面談を行う際に、できるだけ第三者を交えることが重要です。また、コロナ前は隣の席の先輩に気軽に相談するといったこともできましたが、コロナ禍ではそれも難しい。

 とはいえ、新入社員自ら先輩や上司にオンラインミーティングをしてくださいというのはなかなか言いづらいものです。同じ職場の上司や先輩は、今まで以上に新入社員とコミュニケーションを取る場を意識的に設けていく必要があるといえます。

異例の就活だったからこそ
身に付いた「変化に対応する力」

 一方で、ここまでオンライン化の課題について述べましたが、オンライン化が進んだからこその良い変化も多く見られました。

 例えば、従来は多忙のため新入社員と頻繁にコミュニケーションを取れなかった経営者が、オンライン上で今まで伝えられなかった会社への思いを語り、新入社員の会社への理解が深まったというケースがあります。また、隣の席の先輩に気軽に質問できないことは課題でもありますが、限られたオンラインミーティングの場で効率的に学習しようと行動した新入社員もいたようです。

 オンライン化といっても全てが課題というわけでなく、良い点と悪い点、両面の影響が見られたと思います。