新入社員,早期離職
新入社員が離職する要因は主に「GRC」の3つだといいます Photo:PIXTA

187万5000円――。これは、社員1人が入社後3カ月で離職した場合の損失額の概算だ。新入社員の離職率は「3年3割」といわれて久しいが、せっかく採用した新入社員がすぐに辞めてしまう状況を防ぐ手段はないのか。今年は特に新型コロナウイルスの影響で、入社後即リモートワークとなったり、新入社員研修が不十分だったりと不安に陥る新入社員も少なくない。そんな彼らの「離職サイン」を見逃さず、定着率を高める方法を探った。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)

早期離職を招く3つの要因
ギャップ、リレーション、キャパシティー

「早期離職に大きく影響を与えるのが『GRC』だ」

 こう語るのは、社員の活躍や定着について研究を行っているエン・ジャパン『入社後活躍研究所』の研究員・越田良氏。一体、「GRC」とは何なのか。これは、「ギャップ(Gap)」「リレーション(Relation)」「キャパシティー(Capacity)」の頭文字を取ったものだという。

「Gは、入社後のギャップ。本人が描いていた会社の雰囲気や仕事の内容と現実の間にギャップがあったり、将来自分がここで成長するイメージが描けなかったりすると、ショックを受けて、なかなか会社になじめなくなる。

 Rは、上司との関係性。新入社員なので、深い信頼関係というよりは、相談しやすいかどうかといったレベルの関係性が重要になる。適切な支援が受けられないと、孤独に陥ってしまいがちだ。

 Cは、仕事のキャパシティー。業務量が多すぎて仕事に付いていけず、『自分にはできないんじゃないか』と思いながら必死にこなそうとして、心身ともに疲弊してしまう。ただし、そうしたケースは最近、減ってきている。その一方で増えているのが、働き方改革の影響で、業務量が少なすぎることで離職につながるケース、単純な作業しか任されず、期待されていないのかと不安になり、『青い鳥症候群』に陥ってしまうようだ」(越田氏)