30代の米国人は、その前の世代との資産格差を縮め始めている。ただし、黒人のミレニアル世代(1981~1996年生まれ)の資産形成は大幅に遅れている。 セントルイス連銀の新たな調査で明らかになった。1980年代に生まれた人々が家長となっている家庭の純資産は2019年の段階で、1世代前の米国人が同じ年齢だった時の純資産から見て期待される水準を11%下回った。しかしこの差は、2016年段階の40%と比べると、大幅に改善されている。学生ローン債務と金融危機の負の遺産によって、ミレニアル世代は親世代、祖父母世代と同レベルの資産を決して形成し得ない「失われた世代」になるのではないかと研究者らは懸念していた。だが、少なくともミレニアル世代の一部については、ここにきて見通しがずっと明るくなっている。