莊祖宜(チュアン・ズーイ)氏(46)はかつて米中外交関係者の間で「最も有名な外交官の妻」と言われ、米国が中国人に対してソフトパワーを発揮するのに貢献したとして高く評価された。チュアン氏は台湾系米国人で、四川省成都市に米国総領事として駐在していたジム・マリナックス氏の妻。人気フードライターで、ミュージシャンとしても活動を始めたチュアン氏は中国のソーシャルメディアに多くのファンがいた。米中間で政治的な緊張が高まりつつあったときも、50万人を超える人が料理や音楽についてチュアン氏が投稿する記事を追いかけた。米中関税合戦の最中の2019年には、成都の文化観光大使に任命された。ところが昨年7月、中国のソーシャルメディアのユーザーが敵に回った。チュアン氏が過去に投稿したコメント――同氏はのちに後悔していると語った――が注目され、何カ月にもわたって容赦のないコメントが殺到した。中国メディアを研究する専門家によると、国営メディアがチュアン氏へのネット攻撃をけしかけ、攻撃は異例の長期に及んだ。
米外交官のセレブ妻、転落の陰に中国国営メディア
莊祖宜氏はソーシャルメディアで攻撃を受けるまで「最も有名な外交官の妻」だった
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