足元の米国債利回りの急上昇は、米経済が回復した後でも連邦準備制度理事会(FRB)が低金利を維持できるかどうかを試しているように見える。だが、アナリストや投資家によれば、水面下で他の要因も米国債売りを加速している。その一つが、年度末の投資リターン確定を急ぐ日本の投資家が巨額の米国債を売却していることだ。1月末時点で1%だった米10年債利回りは、3月30日の取引時間中には約1.77%の高水準をつけた。日本の銀行や保険会社は、2月の世界的な売りに拍車をかけたとみられる。3月31日の年度末に向けて、投資リターンを確定させる動きが活発化したからだ。第一生命保険は、一部の米国債を売却し、他の通貨建てのソブリン債や社債に再投資していると明らかにした。それ以上の詳細には言及していないが、新年度の投資計画策定に取り組んでいると述べた。