この冬のコロナ死亡者は
大幅に減少する

 これが意味することを、死亡者と重症者のデータから見てみます。2021年1月6日時点での状況を厚生労働省が発表したデータがあるのですが、それによれば累計の死亡者数の94%が60代以上、97%が40代以上です。重症者に関しても、ほぼ同じような年齢傾向があります。つまり40代以上までの年齢層にワクチン接種が完了すれば、この冬、新型コロナで重症化して死亡する人の数は大幅に減少することになります。

 もちろん、この予測にはいくつかの重大な「もしも」という前提がつきます。この予測が成立するには、ワクチンが予定通り日本に届いて、高齢者が躊躇(ちゅうちょ)せずにその接種を受け、変異種に関してもワクチンが効果を発揮し、若年層の感染者に重大な後遺症が出ないという前提が必要です。

 しかし、それらの前提がクリアされれば、早ければこの夏、高齢者へのワクチン接種が終わる7月には、新型コロナによる死亡者や重症者の8~9割は抑え込むことができるようになるわけです。

 ワクチンに関するグローバルな未来予測としては、今年の7月~8月ごろには先進国を中心にワクチン接種が進み、その結果、グローバル経済は徐々に元の状態に戻ることになります。その際、先進国ではDX投資の効果が加わるため、経済がさらに発展するプラスの効果も見込めることになるでしょう。