バリュー株のパフォーマンスが足元で世界的にグロース株を上回っており、その差は過去10年以上で最も大きくなっている。フロスの兆候と陶酔感に満ちた市場において、これは健全な展開だ。MSCIオールカントリー・ワールド・バリュー株指数(割安な金融株、ヘルスケア株、資本財株を多く含む)は、過去12週間で同グロース株指数を11.3ポイント上回っている。これは、世界金融危機を受けて株式相場が底を打った2009年半ば以降で最大の優位性を示すものだ。もちろん、高いバリュエーションのグロース株が昨年アウトパフォームした幅はこれよりもさらに大きく、ドットコム・バブルの過熱以来最高となった。米FAANG(フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、アップル、ネットフリックス、グーグル)に限らず、中国の新興ハイテク企業などが率いるグロース株は、世界的にみても、過去10年間で地味なバリュー株を圧倒してきた。