【社説】イスラエルが示すミサイル防衛の価値Photo:SOPA Images/gettyimages

 ミサイル防衛はカネの無駄遣いだと1980年代から聞かされてきたが、イスラエルは現代の戦場でその価値を証明し続けている。それを改めて示すのが、イスラエルのミサイル防衛システム「アイアンドーム」がロケット攻撃による死傷者や被害の軽減に成功していることだ。

 イスラエル国防軍の報道官によると、パレスチナ自治区ガザを拠点とする、イランが支援するテロリスト集団「ハマス」と「イスラム聖戦」は今週、イスラエルの複数都市に13日夜時点で約1700発のロケット弾を発射した。しかし、紛争を象徴する映像は、イスラエルの歩兵が敵地に侵攻する姿ではない。閃光(せんこう)が走るテルアビブの夜空の映像だ。その光は、アイアンドームの大量のミサイルがレーダーと高度なコンピューターシステムを駆使して、飛来するロケット弾を追跡し、その90%を撃ち落とす際に放たれるものだ。