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2025年の合計特殊出生率は1.14と過去最低を更新しました。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは出生率。60年前の1966年には「丙午」の迷信で出生率が急落しましたが、現在の少子化はもはや一時的な現象ではありません。出産期の女性人口そのものが減る中、年金財政や外国人受け入れにも影響する構造問題となっています。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)
「出生率」とは何を指すのか
日本以外も人口減は避けられない
今回のキーワードは「出生率」です。
出生率と一口に言われることが多いのですが、少子化の文脈でニュースなどに登場する「出生率」は、多くの場合、合計特殊出生率を指します。
合計特殊出生率とは、簡単に言えば「1人の女性が生涯に産む子どもの数」に相当する指標です。実際には、15歳から49歳までの女性を対象に、年齢ごとの出生率を計算し、それを合計して求めます。
例えば、ある年に15歳の女性が産んだ子どもの数を15歳の女性人口で割ると、15歳の出生率が出ます。同じことを16歳、17歳と続け、49歳まで計算します。その年齢別出生率を全て足し合わせたものが、その年の合計特殊出生率です。
6月3日、厚生労働省は2025年の合計特殊出生率が1.14だったと発表しました。24年の1.15からさらに低下し、過去最低を更新しました。低下は10年連続です。
人口を長期的に維持するには、合計特殊出生率が2.07~2.08程度必要とされています。1.14という水準は、それを大きく下回っています。日本の人口が今後も減っていくことは、もはや避け難い現実です。
以下は、主要国の合計特殊出生率です。
G7(先進7カ国)諸国を見ると、フランスの高さが目立ちます。近年はフランスでも出生率が低下していますが、子どもを持つ家庭への税制上の優遇措置や手当の厚さが、一定程度、出生率を下支えしてきたと考えられます。
米国は、先進国の中では相対的に高い水準を保ってきました。移民を含む人口構成の違いも影響しています。
一方、日本よりも深刻なのが中国や韓国です。中国の合計特殊出生率は1前後、韓国は1を大きく下回る水準にあります。いずれも日本と同じように、今後、急速な人口減少に直面する可能性が高いでしょう。
東南アジア諸国も例外ではありません。タイなどではすでに出生率が低水準にあります。インドは人口増加が続いていますが、出生率は低下傾向にあります。寿命の延びもあって当面は人口増が続くとしても、現在の出生率低下が続けば、いずれ人口減少局面を迎えることになります。
もっとも、日本の出生率低下の歴史を見ると、ひときわ目立つ「異常値」があります。
それが1966年です。
この年、日本の合計特殊出生率は大きく落ち込みました。なぜ、66年だけ出生率が急低下したのでしょうか。
次ページでは、その理由を示すとともに、日本の出生率の長期推移を振り返ります。








