コロナ封じたアジア暗転、変異株とワクチン遅延でPhoto:NurPhoto/gettyimages

【シンガポール】アジアの一部地域は新型コロナウイルス封じ込め策を徹底して世界でもとりわけ高い成功を収め、何カ月もの間、ウイルスが消え去ったかにみえた。ところが現在、複数の国が新たな感染拡大に苦しんでいる。

 台湾は昨年、現地感染者がゼロの状態が8カ月以上も続いていたが、今月17日には1日当たりの最高となる333人の感染が確認された。やはり感染を抑制していたベトナムもその前日、過去最高の感染者数を記録した。シンガポールは数日にわたり国内感染者数が2桁の伸びとなったことから、レストラン内の食事を禁止し、学校も閉鎖したほか、社会的な集まりも制限した。タイでは刑務所内の感染が急増。17日の新規感染者数は9600人と過去最高に達し、2020年の合計感染者数を上回った。