イスラエルとハマス停戦近いか、米と中東から圧力Photo:Anadolu Agency/gettyimages

【テルアビブ】イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは、早ければ21日にも停戦に合意する見通しだ。事情に詳しい関係者らが明らかにした。空爆やロケット弾攻撃による民間人の犠牲者が増える中、米国などから停戦を求める声が強まっている。

 米国などの政府当局者らによれば、エジプト政府とハマス指導部の交渉が進展したほか、イスラエル軍も当初の目的達成に近づいていることを非公式には認めている。また米政府当局者によると、バイデン米政権は想定外の衝突によって難しい交渉が決裂しない限り、週内にも停戦合意できる可能性があるとみている。

 関係者は、停戦に向けたメカニズムはすでにまとまっており、あとはタイミングだけが問題だと述べた。一方で別の武装組織「パレスチナ・イスラム・ジハード(PIJ)」の動きについては見通しが立っていないという。仮にハマスとイスラエルが停戦に大筋で合意したとしても、PIJが状況を悪化させるような行動を取る懸念が生じているという。

 ホワイトハウスはコメントを控えた。

 ホワイトハウスによれば、ジョー・バイデン米大統領は19日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との電話会談の中で、「停戦に向けて、今日中に攻撃規模を大幅に縮小することを期待している」と伝えた。