エクソンVS物言う株主、気候変動巡り火花 26日に株主総会Photo:Pool/gettyimages

 米石油大手エクソンモービルは長年、巨額の利益を確保してきたため、株主の意向にそこまで目配りする必要はなかった。だが1月のある金曜の夜、エクソンのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は、約0.02%の同社株式を保有する投資家とのビデオ会議で守勢に立たされた。

 ハイテク投資家のクリス・ジェームズ氏が率いるヘッジファンド、エンジン・ナンバーワンは昨年12月、エクソンに対し、気候変動への対策強化を求める活動を開始した。「化石燃料の恐竜」であるエクソンは、世界的にクリーンエネルギーへの移行が進む中で、生き残りに向けた一貫した計画を欠いていると主張している。エンジン・ナンバーワンの運動を中心になって支えているヘッジファンド業界のベテラン、チャーリー・ペナー氏は、ビデオ会議でウッド氏に対し、エクソンと同社製品の両方に関して、2050年までに炭素排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の達成を確約するよう迫った。