人々が第5世代移動通信システム(5G)で会話できる時代が始まってから2年以上が経過した。そして今、自動車も互いに5Gで会話する時代になった。しかしこの事業は、米中間の新たな競争分野に発展する可能性がある。中国企業は、先進の携帯通信技術に基づくこうした車両通信について、米国よりも長期にわたって作業を進めてきた。米国は、ようやく昨年になって、中国企業が利用してきたのと同様の技術標準を導入した。中国はこの分野で世界市場をリードすることを狙っている。だが、米国と同盟諸国は、中国製通信機器の使用に警戒感を抱いている。自動車間の5G通信の利用は、まだ最初期の段階だ。しかしこの技術は運転をより安全で便利にし、最終的には自動運転にもつながる。計画にかかわる人々は、自動車が互いに現在位置や進行方向を伝え合い事故を防ぐといった、スマートカーの世界を思い描いている。歩行者も、携帯電話で信号を受信することで安全を確保できるかもしれない。また、信号機や交通表示が、リアルタイムの情報をやり取りすることで、渋滞がなくなるかもしれない。
米中の新たな競争分野、5Gの車両通信
中国企業は自動車への第5世代移動通信利用で先行
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