コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、大和ハウス工業や積水ハウスなど「住宅メーカー」業界の3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
積水ハウスが通期で増収となった
最大の要因とは?
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の「住宅メーカー」業界主要企業3社。対象期間は20年11月~21年3月の直近四半期(積水ハウスは20年11月~21年1月期、大和ハウス工業、積水化学工業は21年1~3月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・大和ハウス工業
増収率:マイナス7.7%(四半期売上高1兆1226億円)
・積水ハウス
増収率:マイナス0.3%(四半期売上高6780億円)
・積水化学工業
増収率:マイナス1.9%(四半期売上高3001億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。