主力製品の販売すら始まらないうちに道からそれてしまう電気自動車(EV)企業はローズタウン・モーターズだけではないだろう。投資家の大きな期待に応えられる可能性が最も高いのは、実用性ではなく高級感を重視するEVメーカーかもしれない。電動トラックの米新興企業ローズタウンは昨年10月、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場した。同社は14日、創業者のスティーブ・バーンズ会長兼最高経営責任者(CEO)とフリオ・ロドリゲス最高財務責任者(CFO)が辞任すると発表した。デトロイト勢の自動車大手に先駆けて今秋に完全電動のピックアップトラック発売を目指す中、ローズタウンはここ数カ月ほど厳しい状況に陥り、コスト上昇や資本不足、不正確な情報開示などについて警鐘を鳴らしていた。同社株は14日、前週末比18.8%安の9.26ドルと、SPAC経由の公開価格10ドルを下回る水準で取引を終えた。
米EV新興ローズタウン、行く手は袋小路か
テスラを追う高級EVメーカーのほうが有望
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