英国の公衆衛生当局は、新型コロナウイルスワクチンがインドで初めて確認された「デルタ株」の変異ウイルスに対して大きな効果を発揮するとの自信を深めている。全世界に拡散している、感染力の高い同株に対抗する上で明るい兆しだ。イングランドとスコットランドの研究者が14日公表した別々の調査によると、デルタ株に対するワクチンの感染予防効果は、既存の変異ウイルスに比べて若干劣ったものの、2回接種する方式のワクチンは重症化と入院を防止する上で大きな効果を発揮した。イングランド公衆衛生局(PHE)がデルタ株の感染者1万4000人超の事例を調査したところ、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンの接種を終えた人では感染後の入院リスクが96%減少した。またオックスフォード大学と英アストラゼネカが開発した2回接種方式のワクチンでは、入院リスクが92%減少した。