――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  中国の航空宇宙分野における野心に対して、欧米諸国は地政学的な鉄ついを下す用意があるようにも見える。だが、多くの企業が絡む利害関係が、その攻撃を明らかに致命的なものにならないようにしている。  米国と欧州連合(EU)は先週、17年間に及んだ航空機をめぐる貿易摩擦を解消し、「相手方に損害を与える可能性のある」開発支援をやめることに合意した。いささか曖昧な表現だが、合意の背景には、双方が中国に対する統一戦線を張りたいという思惑があることは明らかだ。