【モスクワ】世界最大級の「環境汚染者」を抱えるロシアの大手企業にとって、気候変動対策はこれまで単なる付け足しに過ぎなかった。  だが、世界平均と比べ2.5倍の速さで温暖化が進むロシアで、よりグリーンに生まれ変わろうとする動きが企業の間に広がってきた。欧州連合(EU)の新たな環境規制による影響を回避し、イメージアップを図るとともに、対策強化を求める投資家の圧力に対応する狙いがある。  2017年のロシア国民1当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は11.3トンで、欧州連合(EU)の7トンを大きく上回る。英オックスフォード大のプロジェクト「アワ・ワールド・イン・データ」が分析した。