――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  米国の株式市場は、表面上は異様なほど静まり返るが、その下では数十年ぶりにみられる混乱が渦巻いている。  SP500種株価指数はあまりにも穏やかなために戸惑うほどだ。同指数は昨年10月末以降、終値ベースで5%の調整すら起きていない。新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)下で株を買い始めたデイトレーダーの新たな層が、市場は常に上がるものだと考えるのは無理もない。SP500が前回、これほど長期に落ち着いていたのは2017年だ。