米連邦準備制度理事会(FRB)は金融緩和政策の最終的な縮小方法について議論しているが、住宅ブームにさらなる拍車をかけることを避けるために、住宅ローン担保証券(MBS)の購入縮小から始めるべきか否かが論点になっている。FRBは2020年3月5日以降、9820億ドル(約109兆円) のMBSを購入しており、少なくとも毎月400億ドルの購入を続ける計画だ。こうした購入は、毎月800億ドルの米国債の購入と共に長期の借り入れコストを抑え、新型コロナウイルス感染拡大の影響からの景気回復支援を目的としている。FRB当局者は6月15・16日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、短期金利をゼロ近辺に維持し、資産購入をしばらく継続する方針を再確認した。また、このような支援から経済を独り立ちさせる最初のステップとして、テーパリング(量的緩和の縮小)をいつ、どのように開始するかについても議論を始めた。